仕事納めも初出もバラバラ/日本経営のケイエイ
-
業種
病院・診療所・歯科
介護福祉施設
企業経営
- 種別 レポート
(株)日本経営での取り組みや私が考えていることなどを発信していきます。
皆様の経営のヒントや新たなアイデアなどにつながれば幸いです。
日本経営のケイエイ
~仕事納めも初出もバラバラ~
株式会社 日本経営 / 代表取締役社長 橋本竜也
仕事納めも初出もバラバラ
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、年末年始になりますと「御社は年末はいつまで?」「年始はいつから?」といったご質問をよくいただきますが、最近の当社では「人による」ということになります。
毎年の暦によりますが、今年度は12月27日(火)~1月5日(金)は「有給所得奨励期間」となっており、人によっては成人の日の1月8日(月)まで最大13連休ということになりました。
当社では飛び石連休の時や年末年始などに有給取得奨励日を設けています。
お察しの通り、これは労務管理的には有給消化率を上げるための取り組みです。それぞれが自由に有給を取得してくれていいのですが、まとまった休みなどはやはり気を使ったり、抵抗があったりして、結局消化が進まないといったこともあります。
そこで、会社として有給取得奨励期間を設定して、取得を促しています。
当社はもともと、休みがとりにくい企業風土がありました。誰よりも長時間仕事をすること自体が称賛される風土でもあったと思います。この風土を変えていくのはとても難しいところですが、「取得奨励期間」の設定は有給取得の抵抗感の軽減策の一つとして機能しているようです。最低5日をクリアしてもらうために、様々なところに有給取得奨励期間を設定しています。
なお、年末年始の有給取得奨励期間についてより正確にお伝えすると、次のようになります。
- 12月27~29日 有給取得奨励期間
- 12月30~1月3日 年末年始休暇
- 1月4日~5日 有給取得奨励期間
つまり、年末年始の期間では最大5日の有給休暇を充てられるということになります。確認してみたところ、この期間の有給取得率は78%になっていました。日数は人によりますが、奨励期間を設定して数年たちますが、当社ではだいぶ定着してきたようです。
有給を取得するかどうかはお客様とのアポイントの状況や担当している業務の進捗状況などによって、各自で判断してもらいます。
年中無休の事業でなければ、バラバラに休みに入り、バラバラに初出となると締まりがないように感じられることもあるかもしれませんが、これも時代の流れの一つでしょう。当社の場合は全員が揃わなければできないという仕事ではないため、一人ひとりのスケジュールや業務量に応じた勤務は、生産性や効率が良いと考えることができます。
一方で、みんなで「今年もお疲れ様でした!」とか「今年もよろしくお願いします!」と声を掛け合う一体感も捨てがたいものです。なんでも生産性さえ高ければよいというわけでもないと思います。そのため、終礼を12月26日に、始業の挨拶を1月9日に設定しています。
個人の働き方と会社の一体感のバランスを探りながらみんなにとってメリットがある方法を常に探していかなければならないですね。次の有給取得奨励日は大型連休の合間の4月30~5月2日です。
このレポートの執筆者
株式会社 日本経営
代表取締役社長 橋本竜也
1999年入社以来、人事コンサルティング部門にて、一貫して病院・企業の人事制度改革に携わるほか、不採算病院の経営再建にも従事。病院のコンサルティング実績は100病院を超え、全国の医師会、金融機関、各種団体等での講演も多数。
公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会 医業経営コンサルタント第7437号
第21回日本医業経営コンサルタント学会 最優秀賞(2018年11月)
第25回日本医業経営コンサルタント学会 最優秀賞(2022年10月)
<著書>
「チームパフォーマンスの科学」幻冬舎2021年12月
「中小企業の未来戦略を具現化する!組織マネジメント実践論」プレジデント社2022年10月
本稿は掲載時点の情報に基づき、一般的なコメントを述べたものです。実際の経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。
企業向けセミナー・サービスのご紹介
企業向けセミナー情報
「企業経営」に関するセミナーを開催しています。
人事制度構築コンサルティング
経営機能を強化し、企業成長、業績向上に貢献する人事制度の構築をご支援します。
チームパフォーマンス向上
チーム診断ツールNaviLightでチームの状態を的確に診断。
チームパフォーマンス向上に向けたコンサルティングサービスです。